アクセス快適!パソコン版Googleドライブの導入方法と使い方
パソコン版Googleドライブを使ってパソコン内のファイルをクラウド管理する方法をご紹介します。Mac版の導入方法となりますが、Windows版も基本機能や運用方法は変わりません。
「GoogleドライブはWeb版を利用していた」という方は、パソコン版Googleドライブを使うと、よりスムーズにファイル管理ができるのでおすすめです。
この記事の目次
Googleドライブとは?
Googleドライブの最大の特徴はオンライン上でファイルを管理できることです。まるで雲にデータを保存するように、どこにいてもデータを取り扱うことができます。そのため、クラウドストレージサービスとも呼ばれています。
Googleドライブのメリット
GoogleドライブはGoogleのアカウントに紐づけされているため、スマホやタブレット、パソコン、外出先などの異なる環境でも、Googleアカウントにログインさえすればアクセス可能です。
ファイルの作成や編集、閲覧だけでなく共有もできるため「ファイルを送信してもらう」→「ファイルを編集して返信する」というようなやりとりの手間も省けます。
Googleドライブの注意点
無料で使用できる15GBのストレージはGoogleのサービス全体を含みます。Googleドライブだけでなく、GoogleフォトやGmailでも15GBのストレージを消費する点には注意しましょう。
ストレージの拡張
「Googleフォト」への写真・動画データの無制限アップロードは2021年5月31日に終了しました。Google社製のPixelシリーズではサービスを継続していますが、これもPixel 5までの特典です。
Google Oneへの有料アップグレードで100GB~1TBの大容量まで拡張できます。また、組織向けの「Google Workspace」のサービスでも拡張可能です。
パソコン版Googleドライブとは?
パソコン版Googleドライブでは、パソコン上のフォルダをGoogleドライブ(またはGoogleフォト)と同期できます。
同期したパソコン上のファイルを編集、保存すると自動的にGoogleドライブ上のデータも更新。わざわざブラウザーからGoogleドライブにアクセスしなくて良いのでデータの管理がスマートです。
以前にも同様の機能として「バックアップと同期」がありましたが、2021年9月末にサービスを終了し、パソコン版Googleドライブに移行しています。パソコン版Googleドライブでは、同期するデータをクラウド上にのみ保存する「ストリーミング」機能が設定可能となりました。
パソコン版Googleドライブの導入方法
パソコン版GoogleドライブはWindows版は「Windows7以降、Windows Server2012以降」、Mac版はEl Capitan(10.11)以降で利用可能です。以下、Mac版インストールの流れです。
①パソコン版GoogleドライブをMac版をダウンロードします。
自宅、職場、学校のアカウントでパソコン版 Google ドライブを使用する
②ダウンロードした「GoogleDrive.dmg」をダブルクリックしてインストーラーを表示させます。「Install Google Drive」をダブルクリック、表示されるGoogleDrive.pkgを実行。
③起動したインストーラーの手順に従ってGoogle Driveをインストールします。
④Mac版ではアプリケーションフォルダに「Google Drive」がインストールされます。アプリを実行するとログインウィンドウが表示。「ブラウザでログイン」をクリックし、ログインするアカウントを選択、ダウンロードの確認をして「ログイン」をクリックします。
⑤完了画面が表示されればパソコン版Googleドライブの導入完了です。「Install Google Drive」は右クリックから「取り出し」、「GoogleDrive.dmg」は削除してOKです。
パソコン版Googleドライブのフォルダにはデスクトップ上の「Google Drive」アイコンから移行できます。GoogleドライブはUSBや外部ストレージのようにデバイスの一つとしてマウント表示されます。
2種類の同期フォルダの設定
パソコン版Googleドライブでフォルダを同期する場合「パソコン上のフォルダ」と「ドライブ内のフォルダ」の2種類から選択します。
Macでは上部メニューバーにあるGoogleドライブアイコンをクリック。さらに歯車アイコンをクリックして表示されるウィンドウから「設定」を開きます。表示されるウィンドウの「使い方ガイド」では2種類の同期フォルダの設定についても触れられています。
「パソコン上のフォルダ」では、同期したパソコン内のフォルダを選択して、Googleドライブ上の『パソコン』に保存します。
「ドライブ内のフォルダ」では、パソコン内にGoogleドライブ上の『マイドライブ』のファイルと同期するフォルダを作成します。すでにGoogleドライブにファイルを保存していた場合は、作成されるフォルダ内にファイルが表示されます。
少しややこしいのが、どちらもはGoogleドライブ上に保存されますが、「パソコン上のフォルダ(パソコン)」と「ドライブ内のフォルダ(マイドライブ)」はリンクしていません。
「ドライブ内のフォルダ」だと「Googleドライブ上のファイルをすべて見られるのかな?」と思ったのですが、「パソコン上のフォルダ」で作成したファイルは「ドライブ内のフォルダ」には表示されません(逆も同様)。
Web版だとわかりやすいのですが、Googleドライブ上では「マイドライブ」「パソコン」という項目にわかれています。パソコン版Googleドライブでも、それぞれ異なる保存領域ですので注意しましょう。
パソコン版Googleドライブは同時に4件までGoogleアカウントが使用できるので、同期フォルダもアカウントごとに分けることができます。
アカウントの追加は設定ウィンドウの右上にある「アカウントアイコン」をクリックして「別のアカウントを追加」から行えます。アカウントの解除は「歯車アイコン」をクリックして「アカウントの接続を解除」から可能です。
複数のアカウントを利用できるのは便利ですが、マウント表示されるアイコンは同じなので保存先を間違えないように注意してください。
「〇〇@gmail.com Google Drive」のようにアカウント名が表示されますが、アイコン画像やアイコン名の変更は制限がかかっていて難しいようです。
ストリーミングとミラーリングの選択
「ドライブ内のフォルダ」では、ファイルの同期設定で「ストリーミング」と「ミラーリング」が選択できます。デフォルトではストリーミングが選択されています。
ストリーミングに設定した「マイドライブ」フォルダには右下に雲マークが表示されます。
「ファイルをミラーリングする」に変更すると、マイドライブフォルダがエイリアス(左下の矢印が目印)に変更され、パソコン上のローカルデータに移行します。
ミラーリングしたマイドライブにファイルを保存すると、パソコンとGoogleドライブの両方に保存されるようになります。
ストリーミングはパソコン上には実際のデータを置かずに、Googleドライブにアクセスしてファイルを取り扱います。
オフラインではファイルを利用できませんが、パソコンの容量を圧迫しないのが大きなメリットです。対してミラーリングはパソコン上にもデータを保存するため、オフラインでもアクセスできます。
ただし「ドライブ内のフォルダ」で作成したフォルダにしか「ストリーミング」は設定できないようです。
ストリーミングで作成したフォルダ内のファイルはすべてオンライン上にのみ保存されますが、ファイルを右クリックして「オフライン アクセス>オフラインで使用可能にする」をクリックするとファイルをダウンロードし、個別にミラーリングすることも可能です。
ストリーミングのファイルは雲マーク、ミラーリングのファイルはチェックマークが付きます。
しかし、ミラーリングで作成したフォルダ内では「オフライン アクセス」の項目が表示されず、個別にストリーミング設定にすることはできないようです。
あとからフォルダ全体をストリーミングに切り替えて、再度個別にミラーリング設定にすることはできますが、とりあえずストリーミングに設定しておいた方が無難かもしれません。
「パソコン上のフォルダ」はパソコン上のファイルをGoogleドライブにバックアップする用途のため標準でミラーリング設定となるようです。あとから個別にストリーミングに設定することもできませんでした。
用途によっては「パソコン上のフォルダ」「ドライブ内のフォルダ」のどちらでも良いのですが、ストリーミングを利用したい場合には「ドライブ内のフォルダ」を選択しましょう。
パソコン版Googleドライブの活用方法
Googleドライブはクラウド管理のため、ファイルを効率的に共有できたり、異なるデバイスで同じ環境を構築したりするのも簡単です。
ファイルの共有
パソコン版Googleドライブではパソコン上のファイルを共有するのもスムーズ!
共有したいフォルダ、またはファイルを右クリックして「Google ドライブで共有」をクリックします。
共有ダイアログが表示されるので共有したいユーザーを指定して送信、または共有ファイルへアクセスできるリンクをコピーしてメールに添付して共有します。
リンクをコピーして共有する場合、初期設定では追加したユーザーしかリンクを開けません。誰でも開けるようにするには「リンクを取得」の枠をクリックして「制限付き」から「リンクを知っている全員」に変更しましょう。
共有するユーザーを指定すると「閲覧者」「閲覧者(コメント可)」「編集者」の3つから共有者の権限を選択可能です。また、歯車アイコンからは編集者の権限の変更の可否や、閲覧者のダウンロード/印刷/コピーの項目の表示設定もできます。
この共有機能はGmailだと25MBの制限がかかる添付ファイルも、Googleドライブなら「1日750GB、個々のファイルの最大サイズは5TB」とまず送信するファイルの容量を気にする必要がありません(15GBの容量制限はありますが)。
一度共有してしまえばファイルの編集もすぐに更新!編集したファイルを何度もメールでやりとりする手間が省けます。
アプリの構築データを保存する
たとえば、ファイル管理アプリの「Eagle」は管理用の「ライブラリ」の保存先にパソコン版Googleドライブで作成したフォルダを選択可能です。
異なるデバイス間においても保存先のGoogleドライブにアクセスすれば、Eagleがライブラリを読み込み、同じ環境での作業ができてめっちゃ便利!
ファイル管理アプリ「Eagle」のメリットや活用方法についてはこちら。
Eagleのライブラリを編集するとGoogleドライブ上で更新&保存されるので、わざわざデータをコピーするようなこともありません。
アプリによってはデータが切り分けられないものもありますが、Eagleのようにアプリの構築データをクラウド上に保存できるものだと環境構築に重宝します。
さいごに
パソコン版Googleドライブを使うことで、いままで面倒だった環境構築や、ファイルのやり取りの手間が改善できました。
2種類の同期フォルダの設定や、ストリーミングとミラーリングの設定など少しややこしい点はありましたが、慣れてしまえば「さすがはGoogle」といったサービスです。
みなさんもこの機会に「パソコン版Googleドライブ」を活用してみてはいかがでしょうか。